「建物」を、財産として評価していますか?

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不動産コラム

「建物」を、財産として評価していますか?

 

当協会のホームページをご覧頂きありがとうございます。

私は、当協会で理事・総務担当をしております夏目と申します。

 

不動産コンサルティングというと、

一般的には「不動産の有効活用」「資産運用」「相続対策」などが思い浮かびますが、

不動産コンサルティング・マスターの資格取得には

「宅地建物取引士」資格保有が前提です。

 

当協会の会員の多くは、不動産に関しての仕事に就いています。

 

そこで今回、テーマとして取り上げるのが、

「中古住宅」の売却時の「建物・価値」の考え方についてです。

 

「住宅・建物」も不動産であり、当然・大切な財産ですが、

中古住宅市場では、その価値が「築年数」で判断されがちです。

 

それは、どんな建物でも「共通」なものなのでしょうか。

 

当然ながら、建物の状態は「築年数」のみで、同一ではないでしょう。

ですが、いままでは、明確な建物の評価基準が、ありませんでした。         

売買仲介をしている「不動産業者」も、建物の状態を適切に伝えられませんでした。

基準がないので「築〇〇年(20年程度)」で価値がない!と評価してきました。

 

住宅・インスペクションという調査方法

2017年4月から、「住宅・インスペクション」という調査方法が行われています。

 

これは、「建築士」「既存住宅状況調査技術者」という資格を得て、行ないます。

 

建築時の「設計図」や「建築確認許可書」などを元に、

現地で実際に「建物チェック」を行うものです。

 

人間に例えるならば、「成人病・健康診断」のようなものです。

住宅の「お医者様資格」のある建築士が「診察」をしてくれるというものです。

 

人によって健康状態が違うように建物も「経年変化」の状態は違うはず

周辺環境からの影響や、建築後のメンテナンスや、リフォームの状態を考慮して

「建物」を見極めて、それを「報告書(カルテ)」にまとめてくれます。

 

建築後年数が経っていても、まだまだ安心して住める「わが家」にするための、

必要な「メンテナンス」、例えるなら「治療」箇所がわかります。

 

住宅の現在価値は、これから安心して何年くらい住める家なのかに、あるはずです。

 

場合によって「家の手術(改修工事・リフォーム)」を行なう事で、

「安心して」「住まい続ける」事が可能となるでしょう。

                                       

日本の建築物は、解体されるサイクルが短いのをご存じですか。

イギリスやアメリカでは、築50年以上の建物でも、

きちんと手入れをされた「既存住宅」は、購入時より価値が「上昇」しています。

 

わが国では、これまでの「大きな地震」を元に「耐震基準」が厳しくなってきました。

戸建て住宅では「1981年」「2000年」に大きな「耐震基準強化」が行われています。

 

それ以降の「住宅」は、建物の状態でそれぞれ異なる「価値」があると考えます。

新築住宅のコストが高騰している昨今では、「既存住宅」の価値が見直されています。

 

所有の自宅をお売りになる際や、お住まいを購入しようとする場合に、

「インスペクション」を活用した「売却」や「購入」を考えては、いかがでしょうか。

 

建物の「自己診断」を行ってみませんか

自分の体の「健康状態」をチェックするように、

建物の「セルフ・チェック」を行ってみましょう。

 

まず、建物の「図面」は、ございますか?

「確認通知書(建築物)」は、ありますか?

これまでに、行った「メンテナンス」や「リフォーム」の記録は、ありますか?    

 

それから、

「建物」を、よく見てみましょう!

建物基礎・外壁・遠景から見た屋根・床下基礎・小屋裏などを、見ましょう。

住宅には、床下や小屋裏をチェックできる「点検口」があるものです。

 

普段なにげなくお使いの、住宅設備も見直しましょう。

交換したばかりの給湯器・生活設備などは、価値あるものです。

 

現在は国の住宅補助金も、

既存住宅のリフォームの際に利用できるものも増えています。

購入をご検討の方は、同時のリフォーム実施で、

行政補助金が利用できるケースもあります。

 

当協会には、住宅関連の会員や建築関係の会員も在籍しています。

売却をご検討の場合も、購入をご検討の場合も、

協会内で、会員が協力しながらの「お手伝い」が可能です。

                                  

実際のおはなし

インスペクションを利用した、中古住宅売買のシステムは、

2020年4月から、仲介業者にその斡旋が義務化されています。

 

利用されている件数が少ないのは、

世間に浸透していないのと、業者が積極的に利用していないのと、

まだまだ売主様・買主様に、メリットが伝わってないからだと思います。

インスペクションを受けた住宅は、加入できる「瑕疵保険」もあります。

安心して住める「わが家」探しの、ご参考になれば幸いです。

 

 

 

当協会では、不動産などの相続や権利関係についてのご相談のほかに、

「既存住宅状況調査」などを利用した、

お住まいの売却や購入のお手伝いも行っております。

 

どうぞ、お気軽にご相談ください。

                                   

執筆者:夏目 昌章

稲岡ハウジング株式会社

 

 

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