争族とならないために。

当協会のホームページをご覧いただきありがとうございます。
当協会に加入して11年。現在、理事、会員増強を担当しております大橋と申します。
住宅業界(ハウスメーカー在籍後独立)に携わって40年以上。
これまでに、住まいを通じてお世話になりました方々から、新築、建て替え、リフォーム等の各依頼や各相談をいただく中で、親身に寄り添ったことにより2代から3代に渡って長年お付き合いさせていただくことができました。
その中で10年前の2015年の税制改正からは、それまで皆無であった相続に関する相談の依頼をいただく様になりました。
要因としては、相続税の基礎控除が4割下がったことにより相続税納税対象者の範囲が拡がったことによるものと推測されます。
その改正時の年に相談をいただきました事例です。
仲の良かった子の姉妹が争族になった事例(父より母は5年前に他界)
父が、40 年前に道路から専用通路15m先の敷地に4世帯アパートを建築 → A
その後、23年前に道路に面する敷地に6世帯のアパートを建築 → B
AとBでは、立地条件の差だけでなく収入差も2倍程の差があります。
相続発生後に立地条件の良く収入が多いBの所有権を主張して子の姉妹がお互いに譲らないために相談依頼を受けました。
依頼当日に、仲の良かった子の姉妹がお互いに主張して譲らず、豹変してけなしあいAとBの所有権を譲らないために仲裁に入るもその日は物別れに終わってしまいました。
その後何度かの協議も平行線のまま数か月が過ぎてしまいました。
最終的には、妹が折れて姉がBの不動産を所有することで決着いたしましたが、姉妹に深い溝ができてしまいました。
父が生前中に、子の姉妹に別々にAとBの所有権の話をしておりましたことで姉妹に解釈の違いが生じて、証明する様な遺言書等もなかったことが揉める原因となってしまった様です。
この時の苦い経験から、お世話になりました方々には、機会あるごとに
「お元気な時に、子供たちへ一同に、わかりやすく、特に、親の気持ちを伝え、できれば遺言書等に残しておきましょう」とアドバイスをしてまいりました。
その後は、円満に相続手続きができた事例が何例かできました。
その事例の一つです。
円満に相続できた事例(父より先に母が10年前に他界)
父が生前中(計画中に他界)に,母が10年前に他界していることで子供達が揉めない様に、相続対策等(節税対策)を父、子の3兄妹交えて、私共も参加させていただきながら所有している大型施設の管理、運営とその他の古アパートの建て替え等の計画案の打ち合わせをしてきました。
計画案は、理想的な相続対策で負担の少ない節税対策と思っておりましたが、突然相続が発生してしまいました。
突然の出来事で節税対策の計画案は中途で、節税効果は、無くなりますので顧問先の税理士さんにも相談してからの判断になりましたが、子の3兄妹が協力し納得して計画案を実行することになりました。
この間も争うことなく父の遺志等を確認し改めて兄妹の絆を深めることができた様です。
その後、一定期間を置いて生前中の計画案(古アパートの2棟から4棟の建替)を着手、実施期間中も3兄妹が各行事(地鎮祭・上棟祭・引き渡し式)に夫婦共々に,お互いの子供達と参加しながらお互いに父の遺志を確認し合うことをしてきました。
私共もこの計画案の実施期間中には、毎行事後に亡き父の墓前に「安心して見ていてください」と報告させていただくことができました。
この事例から更に相続に大切なことを学ぶことができた気がいたします。
改めて相続で大切なことは相続が争族にならないためにも
・親が元気な時に別々でなく一同に子供たちと話合う(できれば遺言書の作成)
・相続人は自分のことだけでなく相続人全員の立場になって考えてみる(譲る)
・相続税対策は一つの手段(極端な節税対策にこだわらない=多大な借入金等)
以上の点をポイントに、今後も私共(宅建士、建築士、FP資格等)が、依頼者に寄り添って要望と気持ち等を正確に的確に顧問先の各士業の方々に、迅速に引き継いで円満に相続できることを願い活動してまいります。
|
|
執筆者:大橋 清 株式会社OKホームズ |















![お電話でのお問い合わせ 0466-25-5253 営業時間 10:00-17:00 [水・日曜定休]](/images/common/contact_tel.png?t=2)
